漫画『秘密-トップ・シークレット-』11巻では、薪警視正を中心に描かれる国家機密を巡る熾烈な攻防がピークを迎えます。本巻では滝沢の正体が明かされ、薪が命をかけた囮捜査の全貌、そして滝沢の悲劇的な結末が描かれています。
この記事では、2025年1月に板垣李光人&中島裕翔のW主演でドラマ化される『秘密〜THE TOP SECRET〜』の原作漫画11巻について、ネタバレを交えつつ、事件の全貌と、事件の鍵を握る滝沢と薪の行動、そして第九で異彩を放つ新メンバー山本賢司について考察していきます。
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「END GAME(2010)」あらすじ:レベル5のデータ流出と薪の逃走劇
11巻の幕開けは、国家機密レベル5のデータが盗まれた事件から始まります。犯人として名指しされたのは、第九の室長・薪剛警視正。その影響で薪には本部から銃使用許可が下り、事実上の指名手配状態に…!
薪さんが指名手配!嘘でしょ!!?この展開で薪さんの信念が試されるわけだよね…。ど、どうなっちゃうんだろう…??
第九メンバーも事態の急展開に動揺を隠せません。薪が関与しているとされるデータは、かつて問題となったカニバリズム事件に関連しており、彼がこれを盗んだ目的には謎が多く残されています。
「薪さんがそんなことするわけない…。これは罠だ!」という青木さん。
その推測通り、薪の行動は囮捜査の一環であり、警察内部に潜む黒幕を誘き出すための計画でした。薪は単なる逃亡者ではなく、自らを犠牲にして真実を明らかにしようとしていたのです。
薪さん…!カッコよすぎるーーーッ!でも、薪さん自身が死にたがっているようにも見えるのが切ないよね…。
滝沢の正体はチメンザール軍のスパイ!
物語の鍵を握る滝沢は、第九に潜入していたスパイでした。滝沢は他国の軍事機関と結託し、国家機密を狙って活動していたのです。さらに、彼は3年前に鈴木刑事が命を落とした事件にも深く関与していました。
薪さんの銃に細工をした~と言うのは、滝沢本人が最期に言ったことだから、真偽のは分からないね。もしかしたら、薪さんの気持ちを軽くしようとしたのかも…。
自分を責める薪さんを最後に救ってくれたのかもね。お前だけは許せない!と言う薪さんだったけど、滝沢も国家に踊らされて辛かったと思うなぁ…。
滝沢の死と薪の苦悩
滝沢は最終的に自らの脳を破壊するよう薪に懇願します。その理由は、彼の脳に残る記憶が国家的な秘密に触れており、それを他者に知られることを恐れたためでなく、自分だけの美しい故郷の絵(思い出)を誰にも見せたくなかったからです。
滝沢さんの願いは届いたのかな?彼の行動を考えると複雑な気持ちになるけど、薪さんが滝沢さんを見送ったのには救われたよ。
一方で、薪は自らの行動が青木や他の第九メンバーに与える影響を痛感し、自らの命を絶とうとするシーンも描かれます。
青木と薪:揺れ動く信頼関係
本巻では、青木が薪を信じ抜こうとする姿勢が描かれる一方で、薪自身が青木に依存する複雑な心理も浮き彫りになります。
薪は青木に向かって、「青木、お前が僕を撃て」と語ります。その言葉には、薪の中に秘められた孤独と、自らの存在意義に対する葛藤が垣間見えます。
薪さんの気持ちも分かるけど、青木さんにそんなこと言わないでー!青木さんなら全てを受け止めてくれるって、どこかで信じてるんだよね?
【考察①】山本賢司の存在意義とその役割:第九の「冷静な視点」
11巻では、薪剛の囮捜査に対して第九のメンバーが揺れる中、山本賢司の冷静な分析と発言が際立ちました。彼の登場と役割には、作品全体におけるいくつかの重要な意図が込められていると考えられます。
第九の薪に対する「盲信」を打破する存在
第九のメンバーは、薪剛というカリスマ的なリーダーに深い信頼を寄せ、彼の行動には必ず合理的な理由があると信じています。しかし、その「盲信」に近い態度が、逆に薪を精神的に追い詰めているという一面も描かれています。
たしかに盲信も良くないよね~。薪さんも人間だし、疲れるときだってあるし!山本さんの客観的な視点が、読者視点にもなってるよね◎
チームに「異なる視点」をもたらす装置
山本の加入は、第九の内部に「異なる視点」を持ち込むための装置とも言えます。それまでの第九は、ほとんどのメンバーが薪に対して深い忠誠心を持つ「家族」のようなチームでしたが、山本のように外部から新たに加わった人間がいることで、チームの均衡が少し変化しています。
外部からの視点って大事だよね!山本さんがいなかったら、みんな薪さんについて何も疑わず突っ走っちゃいそう!
読者に「客観性」を提供するキャラクター
読者は物語を通じて、薪のカリスマ性や苦悩に共感しやすくなりますが、時には彼の行動や判断に疑問を抱くこともあります。山本は読者のそうした視点を代弁するキャラクターとして機能しています。
うんうん。ボクも思わずツッコんじゃったもん。それを山本さんが冷静に指摘してくれて、助かったよーーーッ!
薪を補完する「冷静なパートナー」
薪剛は感情的な面を隠そうとしつつも、極限状態ではその脆さが露呈するキャラクターです。山本は冷静さを保つことで、薪の暴走を抑え、結果的に彼を補完する役割も担っています。
山本賢司という「異質」の重要性:清水玲子の描く「人間の多様性」の象徴
山本のような「反対意見を言える部下」が描かれることは、清水玲子が『秘密』で描きたいテーマの一つである「人間の多様性」を象徴しています。人はそれぞれ異なる価値観や考え方を持ち、それが互いに補完し合うことで組織がより強くなる、というメッセージが込められていると考えられます。
みんなが同じ意見だったらつまんないしね?山本さんがいることで第九がさらに強くなるんだね◎
読者にとっても物語をより深く考察するきっかけを与える重要なキャラクター!薪さんと山本さんの関係が最終巻でどのように描かれるのかも注目だね。
【考察②】「滝沢幹生」とは?内戦に翻弄された悲劇的な末路
滝沢の正体と彼の目的、そして薪との関係については、作品全体を通じて重要なテーマが絡んでいます。彼の故郷“チメンザール”は漫画内の架空の国ですが、それは現実世界をモデルにしているのでは?と思える描写が随所に見られます。
ここでは、第九に潜入したスパイ「滝沢幹夫」とはどのような人物だったのか。漫画が訴えたいテーマやメッセージを考えながら整理してみましょう。
滝沢のミッションは、国家スキャンダルを隠蔽すること
滝沢幹夫は、日本の警察に潜入していたチメンザール軍のスパイです。本物の滝沢幹夫はすでに死亡しており、滝沢は彼の身分を乗っ取って日本の警察組織に潜入しました。
その目的は、カニバリズム事件やチメンザールに関する機密情報が記録されたMRI捜査データ(レベル5)を回収または抹消すること。特に、薪が「レベル5」に関与していると知り、彼を監視しつつ、データを消去するタイミングをうかがっていました。
滝沢と薪の関係:薪をどうしたかったのか
滝沢は薪に対して複雑な感情を抱いていました。それが、彼の行動に大きな影響を与えています。
薪を監視し、データを奪う
滝沢は、薪が持つ「レベル5」のデータを監視し、その処分のタイミングを狙っていました。特に、薪がデータを公開すべきか否かで葛藤していることを知り、心理的に追い詰めることでデータを奪取しようとしました。
薪の能力に対する脅威と敬意
薪の卓越した頭脳と洞察力に対して、滝沢は畏怖と敬意を抱いていました。同時に、薪がデータの公開を決断する可能性に恐れを抱いていました。
滝沢は薪さんを直接排除することも可能だったけど、それをしなかったのは…彼の計画の中で薪さんの役割が重要だったからかな?
滝沢の「鈴木殺害」との関与:薪への支配と歪んだ執着
滝沢は薪の親友である鈴木克洋を死に追いやるきっかけを作りました。鈴木の銃を細工しており、これが薪による「誤射」につながりました。滝沢は鈴木を邪魔な存在と見なし、間接的に彼を排除することで、薪を孤立させ精神的に弱らせることを狙いました。
ただし、この真偽は不明のまま…。もしかしたら、滝沢さんは自分を追い詰めている薪さんを見て、“誤射は自分のせいだ”と、最期に優しい嘘をついたのかも…?
滝沢は薪さんを追い詰め、最終的には彼を支配下に置きたかったのかも?薪さんに対して好意があるようにも見えるし、複雑な感情を抱いているよね…。
作中のやりとりからは、滝沢が薪に対して複雑な感情を抱いていたことが分かります。それは、単なる敵対関係を超えた、執着ともいえるものです。
滝沢の最期と薪への影響:滝沢の本質にあるスパイ以上の複雑な人物像
滝沢は、薪にとって大きな敵でありながら、彼自身もまた使命と立場の板挟みに苦しむ人物でした。
滝沢はスパイでありながら、一人の人間として深い苦悩と矛盾を抱えたキャラクターです。彼の行動は「国家のため」という大義名分に基づいていましたが、その中で彼自身も使命と人間性の狭間で揺れ動く姿が描かれています。
薪さんとの関係を通して、滝沢の本質的な弱さと、彼の抱える孤独が明らかに!違う形で出会っていれば、良い相棒になったのかもと思うと…残念だね。
【解説】国家最高機密「レベル5」のデータの中身は何?
「レベル5」のデータは、国家機密の中でも最高機密に分類されるMRIの映像データが保管されています。このデータには、カニバリズム事件に関連する情報が含まれており、その中身が国益に反するものとして極秘扱いされているのです。
カニバリズムとは…「人が人の肉体を食べること」。生物学では、同種の別の個体を食べることを言うよ。
ヒラル・アイの処刑映像!国際的な影響を及ぼすカニバリズム事件の真相
「レベル5」のデータには、チメンザールという架空の国で発生したカニバリズム事件に関するMRI映像が含まれています。
この事件では、チメンザールの軍事政権が民主化運動のリーダーであるヒラル・アイを処刑し、その後遺体を「カニバリズム儀式」として利用したという残虐な事実が隠されています。
ヒラル・アイは、民主化運動のリーダーとして世界的に知られており、ノーベル平和賞を受賞した人物です。しかし、データには彼が軍事政権により惨殺された映像が含まれており、その事実が隠蔽されていたことが明らかになります。
ん?チメンザール軍と民主化運動のリーダーの話が何で、日本と関係あるの?秘匿性た高くて、他国との関係に悪影響が出る情報が世に出ると…?
データの内容が公開されれば、チメンザールの軍事政権を支持していた国家や組織も非難される恐れがあり、国際的な影響が計り知れないよ。
データを巡る薪の行動と葛藤
薪剛は、この「レベル5」のデータを社会正義のために公開するべきか否かで激しく葛藤します。
薪はこの葛藤の中で、「データを公開することでさらなる犠牲を生むのではないか」と悩みながらも、最終的にデータを流出させる決断を下します。
10年間施設に軟禁されているはずの、反政府側で民主化運動のリーダーが実は軍事政権に抹殺されていたとなったら…それまでの均衡が崩れちゃう!?
「レベル5」公開がもたらした結果は?核心にある「秘密」の意味
薪の手によって、データはウィキリークスのような告発サイトに流出し、全世界に公開されます。
「レベル5」のデータは、単なる犯罪記録ではなく、「真実を隠蔽することが正義か、それとも公開することが正義か」という深い問いを読者に投げかけています。
良い結果に転べば、世界中の人々が事件の真相を目にすることで、軍事政権やその支持者に対する批判が高まり、チメンザールの民主化運動が加速します。
一方で、薪自身はこの行動によって国家反逆者として追われる立場となり、射殺命令が発動。精神的にも極限状態に追い詰められます。
うわぁ、レベル5ってめっちゃ怖いデータだね!でも薪さん、そんなのを抱えてたなんてすごすぎる…。
真実を公開することが必ずしも正しいとは限らないんだね…。それにしても国は、薪さんを利用するだけして切り捨てるなんて酷すぎる…!
漫画「秘密 -トップ・シークレット-」11巻総括:最終巻に残る伏線
『秘密-トップ・シークレット-』11巻では、薪と滝沢の関係性、そして国家規模の陰謀がより深く描かれています。薪の囮捜査の背景にある覚悟や、滝沢の過去が明かされたことで、物語の核心にさらに近づいたといえるでしょう。
11巻では事件が一部解明されると同時に、さらなる謎や伏線が提示されています。
これらの要素が次巻でどのように回収されるのか、期待が高まります。
次巻でついに最終巻!間違いなくハンカチが必要になる展開だよね!?11巻からすぐ12巻を読みたくなるラストになってるので、まとめ買いがおすすめです。
最終巻となる12巻では、全ての謎が解き明かされ、薪や青木、そして第九のメンバーたちがどのような結末を迎えるのか、目が離せません。
≫漫画【秘密トップ・シークレット】12巻最終回あらすじ:ネタバレ考察はこちら
「秘密―トップ・シークレット―」は過去に映画、アニメにもなっており、どちらもU-NEXTで配信されています。
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※作品のネタバレあらすじも含まれますが、あくまで概要であり、読者に考察を深めたりストーリーを思い出してもらうための一助になるよう、オリジナルの文章でまとめています。結末については、Wikipediaに掲載されているか否かを判断材料にしており、原作・映画・ドラマ・漫画の複製権、翻案権、公衆送信権等を侵害する意図は一切ありません。
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